はじめてラジオで朗読させていただいたのは地元さくらFMの番組で。
『チルドレター』というコーナー名をつくって学生、生徒、児童の作文や大人たちのなにげない呟きをお借りして読ませていただいた。
チルドは子どものchildと、冷蔵庫の中で新鮮さを保つためのチルドルームをかけた勝手に作った語。
でも、その名のとおり。新鮮で純粋な手紙をご紹介させていただく事ができた。
そして、ラジオ関西ではいくつか担当させていただいた番組の中で木村の朗読のコーナーをつくっていただいたりした。
エッセイや時には学生の作文、そして現役スポーツ選手、監督の言葉や歴史上の偉人の言葉
とにかく
命にまつわるエピソード作品で、寺の住職さんたちの書物からも多く読ませていただいた。
そのため、週末は図書館に入り浸り、たくさんの書物に触れた時間は、今でも自分の宝物。
そこで何気なく手にとって虜になったのが
今村欣史さん著書『詩集コーヒーカップの耳』
今村欣史さんご自身が営んでいらっしゃる喫茶店にやってくるお客様たち。
本当にカウンターに座ってコーヒーをのみながら会話を聴かせていただいている気持ちになって。
いっぺんにファンになった。
そして、今年出版された
『完本コーヒーカップの耳』はすぐにネットで予約
この度の感染症騒動がだんだんと身近になり、自粛要請期間に突入する少し前に届けられた。
自室で一人ページをめくるたびに、またまた喫茶店『輪』で会話をしているような気持ちになったり…
喫茶店の窓際にひとり、頬杖ついてカウンターの会話を聴いている女学生の気分にもなり、
笑い、驚き、涙をしながら読ませていただいた。
元々一人で過ごすことは苦痛ではないけれど。
生きている以上やはり、会話がないとか、液晶画面の中以外は誰とも会わないというのはきつい。
そんな悶々とした中で、偶然やって来てくれた必然の本だ。
活字の中の会話は自分の心の会話に繋がる。
手紙もそう。
手紙のやりとりは本当に孤独から救いあげてくれる
そんな手紙のような本だとあらためて思った。
終息したら喫茶店『輪』に足をはこび、今村欣史さんにお礼を言って、サインをいただく!と決めいている。
そして叶うなら『コーヒーカップの耳』をラジオ放送で朗読させていだきたいな。
時をわすれて…いや、時をかけてアナログに浸りませんか
さいごに…
この度の感染症で、罹患された方の一日でも早い回復を願い、亡くなられた方のご冥福を心からお祈りいたします。