死ぬ気で走る…終わりのはじまりの日

2020年10月17日 新月。 私ごとですが今日は長男の大学駅伝生活最後の日となりました。 第97回箱根駅伝予選会。 当たり前のように1年生からずっと走らせていただき、 当たり前のようにぐんぐん早くなり、 私も当たり前のように応援に行き、 最高学年ではどんなに早くなるんだろう、などと思うぐらいの日々を過ごした3年間。 その当たり前が、当たり前ではないと気付かされたこの1年、4年生、今回の予選会でした。 5日前の夜中、息子から電話が。 どうした? 『全く走れない・・最後なのに。自信がなくてもう走るのをやめたい気持ちになって、、でも監督もコーチもぜったいに当日は使うと言ってくれているのに』 そっか〜 聴いていると、どうやら疲労骨折をしているらしい。 昨年の予選会以降治療を続け、コーチにずっと治療に連れて行ってもらっていたらしい。 痛さ、モチベーションの低下、走れない焦りの上での主将としての責任など、メンタルがズダボロ。 とにかく、感謝しかないんだよ。予選会の開催、走れる舞台に立たせてもらえること。 もっとさかのぼって、この大学に入れたこと、きっかけをつくってくれた人、推薦してくれた高校の先輩、前コーチ。後推ししてくれた高校の監督。 そして、ずっと応援してくれている人たち 眠れないのであれば、その人たちの顔を思い浮かべてみて。 それと自分を主語にするのをやめてごらん。 自分がやらなきゃ・自分が記録を出さないと・自分がチームをひっぱっているのだから・など、自分を捨てなさい。 『わかったありがとう。だれにも言えなかった弱音をはけて、楽になったし、感謝の気持ちを忘れていたわけではないけど、気持ちの余裕をなくしてた。自分の執着もすてる。』 と電話を切った。 それから今日当日まで、私は彼に毎日電話をした。 だんだん調子がよくなり、2日前に監督とコーチに走りたいと伝えたところ、それは良かったと喜んでくださったのだそう。 前日の電話で 『すごく良い感じで最後の練習もできた。死ぬ気でがんばるから、ひょっとして二度と会えなくなるかもしれない』 びっくりしたが、私も彼がそれで納得するならそれでいいとなぜかすんなりと思った。 そして今日、最後のスタートラインに立たせていただくことができた。 親として、彼がぶったおれるか、途中棄権も覚悟した。 朝イチのラインでは『体調も絶好調』ときたが、 自分で自分をふるいたたせているんだなと思った。 高校生の弟は『楽しんで頑張って』と軽く返信をしていた。 良い返信だと思った。 それから一切テレビもネットもシャットダウンし、本人からの連絡を待った。 そしてそろそろかなと思った時に 『無事に完走しました』と。安堵した。 よかった死ななくて。おまけに棄権もしなかったんだ、と。 あとでダイジェストを見て、足をひきづって走っている息子が何人もに周回で抜かせれていく姿を見た。 順位も500番台、ほぼ最下位だった。 夕方息子から電話で 『痛みもあったけどつらいとか、走るのをやめたいとか思わなかった。箱根駅伝は出られなかったけど、これからもずっと走るから』 息子にとっては 終わりではじまりの2020年10月17日。 最後に 監督・コーチ・チームメイト・応援してくださる皆さまのおかげで 息子は本当の意味で走る喜びを知ることができました。 武蔵野学院で走らせていただき、たくさんの経験をさせていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとうございました!

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